1週間に1回は水替えをしよう!
1週間に1回、3分の1の水を替える必要がある!?
熱帯魚を飼育していると「1週間に1回、3分の1程度の水替えをする必要がある」という言葉をよく聞きますよね。
これは本当でもあり、ウソでもあります。
結論としては、水替えの頻度は自分が飼育している水槽内の環境次第です。
アクアリウムショップさんなど一つの水槽でたくさんのお魚を飼育している環境では3日に1回、場所によっては毎日しているところもあるそうです。
逆に60cm水槽で数匹しか飼育していないなら、それほど水替えをしなくても良いかも知れません。
「水1リットルに対して、お魚1匹まで」という言葉と同等に、熱帯魚飼育をはじめたばかりの人に対して目安として「1週間に1回、3分の1程度の水替えをする必要がある」と言われているかたちになります。
そもそもなんで水替えが必要なの?
1.アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩の除去
2.酸性に傾いたpHを戻す
3.水の富栄養化を防ぐ
4.底床のエサやフンなどの不要物の除去
簡単にまとめると水替えをすることで「お魚にとって有害なモノを除去して、水質を良い状態にする」ということになります。
1.アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩の除去
底床やろ過フィルターなどに住む硝化バクテリアの力でアンモニアから亜硝酸塩、亜硝酸塩から硝酸塩へと順々に比較的弱い毒性のモノに分解してくれます。
しかし、飼育当初など硝化バクテリアの数が少ない場合はお魚に有害なアンモニアや、亜硝酸塩が多く残ってしまうので水替えをすることで水槽に溜まった有害なモノを除去します。
水槽を立ち上げてから1ヶ月~3ヵ月ほどで硝化バクテリアの数が増えて、水質が安定すると言われています。
しかし、最終的に分解される硝酸塩も毒性が弱いモノであり、これは基本的には無害なモノに分解されないと言われています。
そのため、硝酸塩を取り除くために硝化バクテリアの数が増えたあとも定期的に水替えが必要になります。
硝酸塩を分解し、無害にするバクテリアを増やす「テトラ 水リサイクル」などの商品も販売されています。
実際に効果があるかは分かりませんが、こういった商品も出ているので気になる方は試してみても良いかも知れません。
ちなみに月刊アクアライフ2020年08月号の46ページの『「テトラ 水リサイクル」を使って、”水換えせず”に本当に飼えるか調べてみた!』という記事で、実際にテトラ 水リサイクルを使った水槽と使ってない水槽で水質の変化を調べた特集記事があるので、気になる方はそちらも読んでみてください。
3ヵ月間、実際に水換えをせずに飼育した結果が掲載されており、pH(水素イオン濃度指数)、KH(炭酸塩高度)、NO3(硝酸塩)、PO43−(リン酸塩)のそれぞれ4つのグラフで比較されています。
記事内では結論として効果有りとされています。
2.酸性に傾いたpHを戻す
水道水は地域や管轄の水道局によって異なりますが、基本的には中性のpHになります。
しかし、お魚を飼育しているとお魚からの排せつ物や残りエサなどによって徐々にpHが下がり酸性化していきます。
これをお魚が住めるpHの値に戻すために水替えを行います。
熱帯魚は主に弱酸性、金魚やメダカなどは弱アルカリ性のpHを好みます。
実際のところは極端なPhを好む魚(チョコレートグラミーなど)以外であれば、pH6.5~7ぐらいの間で問題なく飼育できたりはします。
ただ、自分が飼育しているお魚のpHに適した値にした方が、健康に育ってくれるのでそのお魚の好むpHに合わせた方が良いです。
3.水の富栄養化を防ぐ
お魚からの排せつ物、残りエサにより、富栄養化状態になりコケが発生しやすくなります。
コケにも様々な種類がありますが、どれも景観が悪くのであえてコケを生やす必要はないです。
とくにコケの原因となるリン酸塩はなかなか分解されずに水槽に残ってしまうので、これを水替えを行うことで取り除きます。
アクアテラリウムなどの水草を育てている人は底床にソイルを使用していると思いますが、ソイルの栄養で富栄養化の状態になりやすいです。
もし、水草をメインでやっていないのであれば、底床を大磯や田砂、セラミック系など栄養成分が入っていない底床にするとコケが生えにくくなります。
その代わり、水草が摂取する栄養分も減るのでマツモやアナカリス、ウィローモスなどの栄養をあまり必要としない水草を使用すると良いです。
4.底床のエサやフンなどの不要物の除去
底床に残りエサやお魚のフンなどが蓄積されていきます。
ある程度はバクテリアのエサになりますが、蓄積され過ぎると水質の悪化に繋がります。
そのため、プロホースなどを使用して水替え時に底床のゴミを取り除きます。
ちなみに水槽は半年から1年でリセットする必要があると言われますが、底床にゴミが蓄積され普通に水替えしても取り除ききれないぐらい溜まってしまうことも一つの要因になります。
ただ、あまり取り除き過ぎると有益なバクテリアの数も減ってしまうので、どこまで取り除けば良いか難しいところです。
そのため、人によっては底床のゴミは取り除かない方が良いという方もいます。
僕としてはゴミが溜まりやすい場所は念入りに取り除いて、それ以外の場所は1~2ヶ月ぐらいの間隔で吸い出しています。
これについてはご自身の環境によると思うので、ご自身で一番良い方法を見つけてみてください。
目次
第23話 そんなメダカをきみも飼ってみないか?
第22話 夏祭り以外でも「金魚すくい」を楽しめるお店がある!?
第21話 水合わせも最初が肝心!!点滴法ってなんだ!?
第20話 レモンサワーも美味しい「素揚げや」!!ノンアルコールもあるよ♪
第19話 東京都内では珍しいビニールハウスのメダカ屋さん!!「めだかやまたあした」
第18話 変わり過ぎるのでもうそういうものだと説明することにした…「御魚工房 阿舞座屋」
第17話 戸部駅には2つの「よこはま金魚」がある!?
第16話 東京都内最大級のアクアリウムイベント「アクアリウム東京」とは?
第15話 学生3人組のメダカ屋さん!!その名は「名のないメダカ屋」
第14話 かねだいさんのTwitterアカウントをフォローしてお得にお買い物をしよう!!
第13話 水草レイアウトのプロがいるお店!アクアテイク-Eへ行ってみた!!
第12話 これでキミも水草博士!?「レイアウトに使える水草 500種図鑑」
第11話 メダカの無人販売所『堀切めだか』の購入方法
第10話 緑のマリモと赤いイトメ
第09話 神崎マリアの日常
第08話 さぁ、アクアリウムをはじめよう!
第07話 1週間に1回は水替えをしよう!
第06話 金髪毒舌キャラ「流川そら」の誕生秘話!?
第05話 キミはベタを繁殖させることができるか?
第04話 所詮アクアリウムは弱肉強食
第03話 壱発ラーメン八王子店 不正をしなかった者にのみメダカが来るんだよ
第02話 月刊アクアライフ 一人ひとりに合った、水槽がある。
第01話 ガンダムベース東京へ行ってきました!
このマンガは、だヴゅおー様に描いて頂きました